「見ないで! 見ちゃやだ!」
雅史は、その場に立ちすくんだまま甲高い声で喚いた。
「そう、そんなに恥ずかしいの。でも、そうよね。
中等部の女の子がこんなところをこんなに腫らしてちゃ恥ずかしいわよね」
妙子は雅史の足元で膝立ちになり、ブラスリップを身に着けた華奢な体を眺めまわした。
ブラスリップといっても、成熟した女性用のしっかりしたカップを備えたものではなく、胸の膨らみがまだ殆ど目立たない少女向けの、胸元全体を優しく包み込むようなカップのブラスリップだから、平らな胸の細っこい体つきをした雅史が身に着けると、まるで違和感がない。
むしろ、充分に発育した身体の持ち主である他の生徒たちよりもよほど少女めいて見える。ただ一カ所、不自然に膨らんだ股間を除いては。
「いいわ、先生がちゃんとしてあげる。恥ずかしい腫れがひくようにオマジナイをかけて、可愛い女の子ショーツを穿けるようにしてあげる。
保健室をまかせてもらうことになった時、病院で研修を受けたんだけど、その中には、男の人のおちんちんから精液を絞り出して試験管に受ける産科の研修もあったから、安心してまかせておくといいわ」
妙子は舌なめずりせんばかりにして言い、雅史の太腿を半分ほど隠しているブラスリップの裾をさっと捲り上げた。
「な、何……!?」
雅史は思わず両手でブラスリップの裾を押さえた。
その仕草がますます少女めいて、倒錯的な雰囲気を漂わせる。
「心配することなんてないのよ。すぐに先生がちゃんとしてあげるから、杉本さんはじっとしていればいいの」
妙子は、捲り上げたブラスリップの裾を左手で支え持ち、右手の掌で雅史のペニスをそっと包み込んだ。
「あらあら、震えちゃって。こんなことをしてもらうのは初めてなのかな」
妙子は甘ったるい声で囁くように言い、雅史のペニスを軽く握ったまま右手をすっと滑らせた。
それだけのことで雅史の口から呻き声が漏れる。
飛び級制度を使って二年で大学を卒業したため本当は雅史よりも一つ年下の妙子だが、その光景は、手練の年上女性が、うぶでいたいけな少年をなぶっているかのようだ。
「うふふ、可愛い声を出しちゃって」
妙子は右手をほんの軽く握ったままペニスの反り返りに沿って何度もつっつっと動かすのだが、そのたびに、わざと一定のリズムにならないよう注意しながら握る力を強めたり弱めたりするのを忘れない。
「や、やめて……このままじゃ、このままじゃ……」
雅史の息づかいが次第に荒くなってきた。
「だぁめ、やめてあげない。このままだったらどうなるのか、とっても見てみたいから」
妙子の手の動きに荒々しさは微塵もない。ひたすら滑らかに、きゅっと軽く握ったりそっと離したりを巧みに繰り返しながら、ペニスの皮と内側の肉棒とが微妙に擦れ合うよう、絶妙のペースで掌を滑らせ、指を絡ませる。
やがて妙子は、人差指と親指で輪をつくると、剥けかけの皮を強引にたぐりおろし、あるいは早くあるいはゆっくり、二本の指でつくった輪の大きさを変化させて、あらわになったペニスの先端を何度も締め付けた。