舐める。
絡ませる。
焦らす。
締めつける。
冬夜の好みを熟知した朱香の技巧――それぞれの違う快感に翻弄されそうになる。
【冬夜】「う、上手いな……朱香」
【朱香】「あなたのおかげよ。んんんぅ……ちゅる……じゅる……あん…」
口を大きく開け、朱香は亀頭そのものを口内に含んだ。ここからは強く気を張っていないと、あっという間に果てさせられてしまう。
【冬夜】「あっ…ああっ! 朱香、朱香すごい…」
口内に入っていった先端から、強い快感が電流のように走り巡る。
唇をすぼめ、口腔の粘膜を亀頭に張り付かせて離さない。
絶え間なく押し寄せる快楽が興奮の度合いをぐんぐんと高めていく。
【朱香】「ふふ、よかった。もう逆らう気はないみたいね? だったら――」
一度言葉を切り、朱香は冬夜の乳首に貪りついた。
【朱香】「ご褒美をあげるから、ちゃんと女の声で鳴いてよね」
サディスティックな笑みを顔に貼りつかせ、朱香は手の中のペニスをゆっくりとしごく……。
【冬夜】「ああっ、あっあっ! あああんっ!」
冬夜は羞恥心に塗れながらも喘いでみせた。自分の望みを朱香にかなえてもらえるのなら、恥ずかしさも快楽のスパイスに化けてくれる。
心地良い。女になり切って、声を跳ねさせて喘ぐのは甘美の一言に尽きた。
【朱香】「いい声ね……ずっと前からこうされたかったんでしょう?」
耳元への甘い囁きと熱い吐息、そして股間から高められる快感。自分の中にあるマゾヒズムが、悦びに震えながら脳を支配する。
【朱香】「あああああ! いやあっ、冬夜、冬夜っ! 駄目ぇっ……あああん! あっ、あ……ああああん!」
勢いを増した冬夜の腰の振り。荒々しいのに朱香のポイントを着実に突く右手。乳房とその先端だけではなく、首筋や髪まで撫で回すと、朱香はすぐに壊れる。
【朱香】「やああああんっ! 冬夜、私、もう……ああああぁぁぁっ!」
絶頂が迫った朱香の声はたとえようもなく色っぽい。普段の冷静な姿からはとても想像できない乱れっぷりが男の心をくすぐってくれる。
左手で朱香を抱き締める。右手の指の間に乳首を挟み、優しく揉みしだきながら、冬夜は自らも達するためのピストンを始めた。
【朱香】「ああああっ! はああん…冬夜ぁ……」
激しい快感が喘ぎ声すらも途切れさせているのだろう。朱香は快楽という地獄に溺れているかのように絶頂を求めていた。